みなさん、こんにちは!
今日ご紹介するのは、このブログでは久しぶりのロックバンドになります、NELLです。
2001年のデビューと言いますから、もう20年以上のキャリアの大ベテランですね。
韓国のロックに興味がある方なら、誰でも知っているのでしょうが、K-POPを最近聞き始めた私は、もちろん知りませんでした。
喜びと悲しみが共存するバンド!と呼ばれているそうですが、まさにぴったりの表現です。
韓国のCOLDPLAYとも呼ばれているそうですが、本人たちは、OASISやRADIOHEADなどのUKロックを聴いて育ったと言っています。
いずれにせよ、70年代ロックを聴いてきたおじさんたちにも、突き刺さる音楽です。
まずはライブから1曲、SONG OF A GHOSTです。
出だしからプログレっぽい雰囲気で、おじさんにはオッと来ますね。
そして、ギターサウンドは確かにOASISっぽさもありますが、ヴォーカルはK-POP特有の軽やかさと哀愁があって、惹き込まれます。
ヴォーカルのキム・ジョンワンだけでなく、ベースのイ・ジョンフンとドラムスのチョン・ジェウォンが、きれいな高音のコーラスを付けるところが、さすがK-POPというところです。
次はRADIOHEADの影響が感じられる曲です。
TIME WALKING ON MEMORYです。
非常に繊細な曲ですが、ロックバンドでも、K-POP特有のポップさがあるところが面白いです。
K-POPの歴史は、ブラックミュージックに由来することもあり、韓国では、R&Bやヒップホップ系に比べて、ロックバンドは少ないと言われています。
確かにインディーズ系のサイトとか見ても、ロックバンドは相対的に少ない感じです。
NELLのリーダーで作詞作曲を手掛けるキム・ジョンワンは、ずっと海外で育ったそうで、そのせいもあってずっとK-POPが聴いたことがなく、洋楽で育ったため、ある意味、K-POP界では突然変異の一種なのかもしれません。
しかし最近は、NELLが本格的にメジャー化したロックバンドとして成功したことで、韓国でもロックバンドは増えているそうで、今後このブログでも、色々すばらしいバンドが紹介できると思います。
そしてお待ちかねのバラード系でも、色々良い曲があります。
日本語版も出ているLET'S PARTです。
感動させる曲ですねー。
そしてバラードだと、ヴォーカルのキム・ジョンワンの歌唱力の高さがよくわかります。
K-POPの男性歌手特有の、ハイトーンのきれいさが際立っています。
バラード系でもう1曲、大好きな曲で、THE DAY BEFOREです。
後半で本物の弦楽器が入ってきますが、これがメロトロンの弦だったら、完全にプログレ系のバラード名曲になっていたと思わせます。(もちろん、本物の弦の良さもあります。)
NELLはさすがに20年以上の歴史があるので、たくさんのアルバムも出していて、本当に色々なタイプの曲があります。
NELLらしい、スケールの大きな曲で、AN UNTRUSTWORTHY PROMISEです。
このスケール感はまるでU2ですが、NELLを聴き通していると、UKロックらしさだけではなく、大陸的なおおらかさを感じるところがあります。
イギリスや日本のロックは、島国特有の湿っぽさや(いい意味での)閉鎖性を感じて、共通するところがあると言われます。
韓国のロックは、やはり大陸ならではなのカラっと突き抜けた、爽快感みたいなところが、アメリカンロックとも共通する部分もあり、NELLはその両方を併せ持つところが、個性にもなっていることがわかってきます。
そんなNELLの魅力が凝縮された名曲、FOUR TIMES AROUND THE SUNを聴いて今日はお別れです。(NELLの曲のタイトルもどれも秀逸です。)
70年代ロック大好きおじさんには、絶対におすすめのNELLでした。
今日もありがとうございました。